こんにちは!みずよーです!
一条工務店は家の性能をすごく推しています。
その中の一つでもあるロスガード。
話は聞いたけど実際はどうなの?
僕もそうでしたが、分からないことだらけでした。
今回の記事では、我が家を建ててくれた一条工務店のロスガードについて、調べたことや知ったことなどをすべて話していきたいと思います。
◆ロスガードとは
◆換気システムとは
◆ロスガードの一条ルールや設置する上での注意点
◆ロスガードの問題点や解決策
◆ロスガードのフィルターや寿命
◆ロスガードの新機能
このような点が気になる人におすすめです。
長くなってしまいました。
「基本的な事は読まなくていい」という方は、読み飛ばしながら進んでください。
それまでに考えたことや学んだこと、日々の気づきなどをブログで発信しています。
1.ロスガードとは
まずはそもそもロスガードとは何なのか。根本的な話をします。
ロスガードとは、一条工務店の24時間換気システムで正式な名前は。
「熱交換換気システム、ロスガード90」
ロスガードで24時間換気をすることにより、室内でもクリーンな空気で過ごせるというわけです。
さらに細かく話していきます。
2.換気システムとは
換気システムは必ず設置しなくてはいけない設備です。
理由は2003年の建築基準法改正で、換気システムの義務化が決定したからです。
改正の理由は5つあります。
2-1.シックハウス対策
一番大きな理由です。
シックハウスとは住宅内にいることによって起きる原因不明の頭痛やめまい、吐き気などの体調不良です。
当時は家の材料や家具などに含まれる“ホルムアルデヒド”が問題になっていましたが、現在はあまり含まれていないので、そこまで心配する必要はありません。
2-2.二酸化炭素濃度の軽減
通常二酸化炭素濃度は1000ppm以下にしなくてはいけません。
それ以上になってしまうと、眠気や集中力の低下といった症状が出てきたり、2000ppmを超えると頭痛や吐き気などの症状が出てきてしまいます。
ロスガードの能力は、1時間で家の半分の量、2時間ですべての空気を入れ替えることが出来るようです。
実はこの量、4人家族が住んでいるとギリギリ二酸化炭素濃度が1000ppmを超えないラインのようです。
もちろん家の構造や広さ.
人のいる場所によっても変わってくるので、一概に言えません。
4人が同じ部屋にいるなら、その部屋の二酸化炭素濃度が高くなることはわかると思います。
海外では二酸化炭素濃度の話は重要視されていますが、日本では現在このくらいが限界なのか、はたまたそこまで重要視されていないのか.
僕にはわかりません。
難しい問題なのかもしれませんが、しっかりと考えてほしいものです。
2-3.結露対策
冬場になると結露によりカビやダニ、家の劣化にもつながります。
結露は水回りや人からも発生されるので、それを抑えるには断熱性能を高め、換気してやることが必要。
水回りやキッチン、トイレなどに局所換気がついているのは、その場所での匂いや結露対策のためで、家全体の換気システムではまかないきれないものを排出する為です。
2-4.花粉やPM2,5対策
この辺りの話は、一条工務店の公式サイトでもしっかり説明しています。
外気にある有害な物質を、換気システムによりしっかりと受け止め、住宅内に入れない為です。
2-5.省エネ性
自然の換気ですと、どうしても風の向きや強さによって、換気量が不安定になってしまいます。
換気システムを使うことにより、安定した換気をし、熱交換器などが付いていれば、更に省エネにつながります。
※熱交換器は後で説明します。
ここまでが「そもそもなぜ換気システムが必要なのか」についてでした。
3.換気システムの種類
色々な換気システムがありますが、大きく分けると3種類に分けられます。
名前は単純で第1、第2、第3種換気方式と分けられ、ロスガードは第1種換気方式となります。
それぞれ何が違うのかという事と、メリット、デメリットについて解説していきます。
3-1.第1種換気方式
第1種換気方式とは。
空気を取り入れる給気と、家の中の空気を出す排気を全て機械で行うシステム。
メリットは給気も排気も機械でやっているので、3つの中で一番安定した空気の制御が出来る事です。
また熱交換器や全館空調と組み合わせたりする事が出来ます。
熱交換器とは排気する空気から温度、もしくは温度と湿度を給気する空気に戻す設備。
これが2種類ありまして、顕熱交換機と全熱交換器があり。
顕熱:温度だけ交換。主に寒冷地の方で使用される。
全熱:温度と湿度を交換します。
ロスガードは全熱交換器となり温度と湿度を戻す率が90%のためロスガード90という名前なんですね。
3種類の内、第1種の全熱交換が一番空気が安定し、省エネ性も一番高いです。
こんな話をすると一番良さそうに聞こえますが、デメリットもあります。
一番のデメリットはコスト面で、他の換気方式より複雑になりますし、複雑なので故障のリスクも高くなってしまう。
またフィルターも高性能なフィルターを使わなくてはいけないためそこでもコスト高になってしまうので、頭に入れておいた方が良いです。
3-2.第2種換気方式
第2種換気方式とは。
給気のみ機械で行い、排気は自然に任せるシステム。
一般住宅には使用されません。
主にクリーンルームや病院の手術室などで使われています。
メリットは室内の方が気圧が高いので、屋外の花粉や埃などが侵入しにくくなります。
そしてデメリットですが、室内の湿気が壁内に侵入しやすくなるので、壁内結露が発生しやすくなってしまう。
そのため高い機密施工が必要で、機密性が高くないと、室内の気圧が高くならないので、メリットが得られなくなってしまいます。
3-3.第3種換気方式
第3種換気方式とは。
給気を自然に任せ、排気は機械で行うシステム。
1番のメリットは、コスト面が1番安く済むという点です。
ファンを使うのは排気側だけなので、第一換気よりランニングコストが掛からないですし、構造もシンプルな仕組みなので、メンテナンスコストも安く済みます。
次にデメリットですが、室内側の圧力が低くなるため、花粉や埃が入りやすくなってしまう。
また第2種と同様に、高い機密施工精度が必要です。
気密性が悪いと、給気口以外のところから、外の空気が流入し、計画通りの空気の流れができず、ほとんど換気されない場所ができてしまう。
またフィルターのついていない給気口以外から空気が入ってくると、屋外の花粉や埃もどんどんと室内に入ってきてしまいます。
3-4.気密性とは
ここで先ほど機密性の話をしましたが、住宅において機密性を表す言葉をC値といい、隙間相当面積の事で、ようは家の隙間がどの程度あるかを表す言葉になります。
一条工務店は、大工さんの仕事が終わった段階で機密性を測ってもらえます。
この数値は低ければ低いほど隙間がないことを意味します。
一般的に気密性の高い家にしたいのなら1.0以内を目指していただければ性能としては現在十分です。
あまりにも数値を下げることにこだわりすぎると、コストパフォーマンスが悪くなってしまうので1.0以内です。
※1.0は、はがき一枚分の隙間。
換気方式の話をまとめますと、住宅で使われている方式は。
- ロスガードのような給気や排気をすべて機械でやる第1種換気方式。
- 給気は自然に任せ、排気は機械で行う第3種換気方式。
単純なコスト面で見れば、第3種の方が色々と安いのですが、冷暖房使用時のランニングコストだったり、省エネ性、換気の安定性は第1種の方に軍配が上がります。
家を建てる時にお願いするハウスメーカーや工務店に、C値や換気方式などを聞いてしっかり考えて決めることがおすすめで、そうすることにより、満足できる家にまた一歩近づけると思います。
4.ロスガードの一条ルール
一条ルールとは、家を建てる場合の制限みたいなもの。
家を建てる時に、みなさん色々と要望や希望があると思いますが、それを伝えた時に。
と却下されることがあります。
ネット上では。
「出た、一条ルール」
「一条ルールで出来ませんでした」
などの声をよく聞きます。
機密性にこだわる一条工務店ですし、建築条件などもあるので、この点は仕方ない部分だと思いまが、この条件。もちろんロスガードにもあります。
それではロスガード設置についての条件や一条ルールを紹介していきます。
前は扉を開いて中を見れたようですが、現在は扉はダミーで開かず、下のフィルター交換の場所しか開きません。
- 外壁に面した場所
- 間取り図面上で1マス分、91cm×91cm必要(畳半畳分)
- 平屋の場合、1階に設置
- 2階建ての場合、配管の関係上2階設置
- 3階建ての場合、2階に設置
- フィルター交換用のスペースをロスガードの前か近くに設けるとストレス軽減
- 掃き出し窓から14マス以内に設置
2階ならバルコニーに出るための大きな窓。
5.ロスガードの構造
ロスガード本体は冷蔵庫のような形となっており、外からの空気が入ってきて、まず防虫袋を通り、そしてフィルターを通り、各部屋の天井についている給気口から給気されます。
※図面上ではSAと表記。
そして家中を空気が循環し、2階の排気口から排気されます。
排気口は2階のロスガードの近くにあり、こちらもフィルターがついてます。
※図面上ではRAの表記。
そして給気口の方なのですが、建築士さんなどに何も言わなければ、各部屋の入り口付近に設置されます。
理由としまして、下などに物を置かれて給気口が塞がれない為や、多少なりひんやりとした風が入ってくるので、長時間人が給気口の下にいないような場所。
つまり出入りする入り口付近に設置する訳です。
基本的にはこの場所でも、各部屋の空気の循環は問題ないようですが。
そういった人は場所の移動も可能なので、建築士さんに相談して下さい。
それからロスガードから各部屋へ空気を給気する為の配管の数(ダクト)ですが、ロスガード1台につき9本が限界です。
それ以上となると、2代目のロスガードを設置することになりますが、これは本当に大きな家限定の話なので、一般的には気にする必要はありません。
そしてここで配管の話で1つ気になる問題点を見つけました。
5-1.配管の問題点
配管内はメンテナンスフリーらしいのですが。
高性能フィルターを通しているとはいえ、長年使うと配管内がホコリだらけにならないか?
という疑問に対する答えがはっきりとしません。
50年使用しても埃無し、と書いてあるものもありますし、給気口に埃が溜まっていたので、そこにフィルターをつけてみると真っ黒になった。という話も見かけました。
この話を見ての僕なりの答えは。
という考えに至りました。
どこに住んでいようと、匂いや汚れている空気が入ってくるような場所に、例を言うのなら、ゴミステーションの近くや工場の近く、また虫が大量飛んでいるなど。
そのような場所の方向にロスガードを設置しないよう注意しなくてはいけません。
特に匂いについては防ぎようがないので、本当に注意して下さい。
5-2.音の問題点
換気してくれる「機械」なのでどうしても音がします。
この話も人それぞれ感じ方によって変わるとは思いますが、音が気になるという意見もあれば、気にならないという意見も見かけます。
これも僕なりに色々調べてみたのですが、3つの要素が音に影響を与えているのではないかという結論に至りました。
- 少し前までのダイキン社製のロスガードか、現在のMAX社製のロスガードかによる違い。
これはもの自体が違うので、音にも多少なり影響があると思います。 - 家の大きさや構造、配管の長さによる違い。
家が大きくなればなるほど、また配管が長くなればなるほど、ロスガードのパワーも必要になってくるので、音が大きくなってしまうという訳です。
機械って全てそうですよね。パワーを上げるほど音も大きくなります。 - フィルターの種類やフィルターの詰まりによる違い。
フィルターが汚れて、目が詰まってくる、またPM2.5などの目が細かいフィルターを使うと先ほどと同様、ロスガードのパワーが必要になるので音が大きくなったり、異音の原因になります。
こういった要因が重なって音問題が出てきます。
設置してみないとはっきりわかりませんし、人それぞれの感じ方もあるので一概には言えませんが、気をつける点は、寝室や部屋の中に設置せず、廊下などに設置することをお勧めします。
※また定期的なフィルター掃除やフィルター交換も大切。
6.フィルターのメンテナンスについて
最後にフィルターのメンテナンスに関する話をします。
6-1.フィルターの交換時期
一条の説明書には、給気フィルターも排気フィルターも2~3ヶ月に1回掃除。
防虫袋は定期的に交換、との記載があります。
これに関しての僕なりの答えは。
給気フィルター:点検の意味も込めて毎月。これは特に冬場は結露やカビの確認の意味もこめてです。
排気フィルター:1,2ヶ月に1回。こちらはホコリのつき具合からして、そのくらいでいいかと思います。
防虫袋:2,3ヶ月に1回。ただし虫が多い夏場などは毎月交換する事をお勧めします。
今言ったのはあくまで我が家で使用しての目安なので参考程度でお願いします。
6-3.フィルターの値段
フィルター関係の消耗品についてですが、家を買うときに、2年分無料でいただけます。
それ以上は買うことになるのですが、各消耗品や家の不具合に関して、一条専用のアプリがあるので、そちらで報告したり、簡単に注文することが出来ます。
通常の吸気フィルター | 4枚入り、4730円 |
---|---|
PM2.5 用吸気フィルター | 4枚入り、5225円 |
防虫袋 | 12枚入り、1650円 |
排気フィルター | 8枚入り、1485円 |
排気フィルターカバー | 2個セット、1320円 |
7.ロスガードの寿命について
やはり機械なので永遠にはもちません。
保証は10年あるので万が一その期間内で壊れる場合があれば、無償で修理や交換してもらえます。
10年から15年ほどという話も見かけましたが、定かではありません。
機械という事を忘れてないでください。
8.ロスガードの新機能
ロスガードの新機能でうるケアとさらぽかというのがあります。
どちらもすごく魅力的な新機能なのですが、併用して設置することが出来ません。
2つの機能、メリットデメリットについて紹介。
8-1.うるケア
冬場は暖房を使っていると乾燥しますが、床暖房も残念ながら乾燥してしまいます。
乾燥すれば必要なのは加湿。
水の補充からメンテナンスまで面倒…。
そんな悩みを解決するべく開発されたのがうるケアになります。
簡単に言ってしまえばロスガードに加湿機能を追加したということです。
何台も加湿器を購入、またメンテナンスもしなくてよく、場所も取らない。
しかし気になる意見としては、洗濯物が乾きにくくなったり、カビの心配、値段も問題などがあるので詳しくは他の記事で書いています。
8-2.さらぽか
さらぽかは夏の問題解決をするべく開発されました。
- ロスガードに除湿機能を追加。
- 床下のパイプに水を流し熱を吸収。
- 天井サーキュレーターで涼しい空気の循環。
しかし快適な一方、涼しいと言ってもエアコンは必要らしく、一条工務店も推奨しているようです。
1台で良いという意見が結構ありました。
しかし2階の方が熱くなるので、2階に1台あれば大丈夫なのでしょうか。
また採用するのに35坪ほどの住宅で50万円+αほど金額が掛かるようです。
メンテナンス費なども掛かるとなると悩みどころですね。
冬は加湿のうるケア。
夏は除湿のさらぽか。
※しかし採用出来ない住宅タイプもあるようなので注意して下さい。
9.まとめ
ロスガードについてでした。
換気システムは家づくりにおいて、絶対に必要な設備なので、少しでも気になる点があれば、営業の人に聞いておくべきです。
色々と書きましたが、換気システムについて日本は遅れているようなので、もう少し頑張ってもらいたいものです。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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