こんにちは!みずよーです!
住宅を建てる上で、その住宅の性能などを証明する制度があります。
それが「住宅性能表示制度」です。
ハウスメーカーを検討してるうえで、出てくる言葉ではないでしょうか?
なので!
僕が僕でも理解できるように、かみ砕いてわかりやすく解説したいと思います。
この記事では、難しそうな住宅性能表示制度について、わかりやすく解説と紹介をしていきたいと思います。
◆これから家を建てようと思う。
◆ハウスメーカーを検討している。
◆住宅性能表示制度について知りたい。
こんな人におすすめとなります。
それまでに考えたことや学んだこと、日々の気づきなどをブログで発信しています。
1.住宅性能表示制度とは
第3者の専門家による検査で、10個の住宅の性能すなはち。
- 構造の安定
- 火災時の安全
- 劣化の軽減
- 維持管理・更新への配慮
- 温熱管理・エネルギー消費量
- 空気循環
- 光・視環境
- 音環境
- 高齢者への配慮(バリアフリー性)
- 防犯性
これらの性能をわりやすく分析し、評価・表示してくれます。
また性能以外にも、制度を取得した住宅においてトラブルが起こった場合。
住宅紛争処理支援センターによる、建築士や弁護士の無料相談・解決への手助けを申し込み料1万円で請け負ってくれるようです。
国土交通省によれば、住宅の見えない不安。
住宅に関する心配は数多くあります。
その心配を解消するために、住宅性能表示制度を設けたようです。
令和4年10月1日から性能表示事項の必須/選択項目が見直され、9分野から4分野へ下げられました。(全10分野)
消費者等の関心の高い項目、建設後では調査しにくい項目が対象のようです。
※性能表示を取得するための必須項目4項目と言いましたが、それ以外の6項目については、選択制となります。
また上記の話は新築時の話であり、すでに建ててしまった住宅を対象とした「既存住宅に対する住宅性能表示制度」もあります。
こちらは必須項目はなく、すべて選択項目。
しかし新築時に建設住宅性能評価が交付された住宅とその他すべての住宅では、検査項目が違いますが、詳しくは国土交通省のサイトを観てください。
続いて検査項目を見ていきます。
1-1.構造の安定(耐震性)
必須項目の1つ。
最近の住宅は大丈夫だと信じたいですが、耐震性能を等級1~3段階評価で表示。
耐震等級1:震度7でも大丈夫な住宅。
耐震等級2:1の1.25倍丈夫な住宅。
耐震等級3:1の1.5倍丈夫な住宅。
しかし地震の揺れを表すガル(Gal瞬間的にモノや人にかかる力)はその地震によって揺れ方が違うようです。
地震の実大耐震実験を行っている一条工務店の話によると。
同じような大災害。
阪神淡路大震災と東日本大震災では倒壊率が違ったとか。
地震大国日本において、どこまでお願いするハウスメーカーを信じるのか、どこまで耐震性を高めるのかは迷いどころです。
1-2.劣化の軽減(耐久性)
必須項目の1つ。
住宅に使用される材料の劣化具合対策が、どの程度行われているかを等級1~3段階で評価で表示。
劣化対策等級1:建築基準法に定める対策が行われている。
劣化対策等級2:2世代(50~60年)大丈夫な対策が行われている。
劣化対策等級3:3世代(75~90年)大丈夫な対策が行われている。
最近の住宅づくりの上位に耐久性があります。
最近の住宅に求められる話はこちら↓
1-3.維持管理・更新への配慮
必須項目の1つ。
点検口の設置や給排水管、ガス管等の維持管理のしやすさを等級1~3段階評価で表示。
維持管理対策等級1:2~3以外の場合。
維持管理対策等級2:構造体を傷つけることなく点検・補修を行える場合。
維持管理対策等級3:維持管理に特に配慮した措置が行われている場合。
水回りなど劣化しやすい部分、見えない部分までしっかりと配慮されているかどうかが問題です。
この点をしっかりと確認してもらえれば、内側からの劣化も安心ですね。
1-4.温熱環境・エネルギー消費量(省エネ性)
必須項目の1つ。
こちらの評価は少しややこしく。
- 断熱性能等級
- 一次エネルギ消費量等級
両方の評価をしなくてはいけません。
断熱性能等級とは家の断熱性能(断熱材や窓等)による省エネルギー対策を評価する。
一次エネルギー消費量等級とは、住宅の設備や使うエネルギー全般に対して評価する。
断熱性能等級1~3:現在では論外
断熱性能等級4:熱損失のために大きな対策が行われている(UA値0.75以下)
断熱性能等級5:説損失のために大きな対策が行われている(UA値0.6以下)
※以下22年10月より追加予定
断熱性能等級6:熱損失のために著しい対策が行われている(UA値0.34以下)
断熱性能等級7:熱損失のために著しい対策が行われている(UA値0.23以下)
断熱性能等級5が追加されたのも最近(22年4月)です。
正直断熱等級4でもよくありません。
6や7までいくとかなり性能が高いですが、その分コストも上がってしまうので難しいところ。
UA値とは簡単に言うと住宅の熱損失量(低いほど良い)です。住宅を建てる上での大まかな検討材料になるので覚えておいた方が良いです。
省エネ等級4:現省エネ基準相当(BEI1.0以下)
省エネ等級5:現省エネ基準より10%消費削減(BEI0.9以下)
※以下22年10月より追加予定
省エネ等級6:現省エネ基準より20%消費削減(BIE0.8以下)
アメリカやヨーロッパのUA値は0.4前後。
日本が海外に遅れているのがわかりますが、最近やっと変わってきたのが見受けられますね。
1-5.その他の項目
こちらは必須項目ではなく選択制。
- 火災時の安全
- 空気循環
- 光・視環境
- 音環境
- 高齢者への配慮
- 防犯
どれも大事な気がしますが、最近の住宅ならその他の項目についても対策がなされていると思います。
上の必須項目を達成しているのなら大丈夫ではないでしょうか。
2.住宅性能表示制度のメリット
住宅性能表示制度を取得する事により、たくさんのメリットがあるので紹介します。
2-1.第3者が公平に調査してくれる
やはり消費者の僕らが1番心配になることは「欠陥住宅を建てられないか」です。
いくらハウスメーカーが。
そんな事をいわれても、一生に一度しか購入できない高額なマイホームが心配でなりません。
実際に起こった過去の欠陥住宅の事例などもありますし、建った後から気付くのでは手遅れです。
住宅性能表示制度を取得すれば、専門家である第3者から検査してもらえるため、欠陥住宅の心配を防げます。
2-2.住宅の性能をわかりやすく表示できる
先で話した通り、住宅性能をそれぞれの等級などでわかりやすく表示しているため、一目で住宅の性能がわかります。
「専門家である第3者に検査してもらえた」というお墨付きをもらえるため、資産価値も高くなり、万が一の売却時も安心です。
2-3.トラブル時に紛争機関へ相談できる
住宅のトラブルもよく聞きます。
言った言わないの押し問答がよく聞く話。
こうなってしまうと、中々解決が難しい問題です。他にも。
- 住宅の不具合。
- 修繕費用が妥当かどうかの相談。
- 細かな問題のアドバイスが欲しい。
一級建築士や弁護士には無料で相談でき→万が一のトラブル時には申し込み料1万円で迅速な解決のお手伝いをしてくれます。
2-4.金利引き下げ等の優遇措置がある
3つのお得ポイントがあります。
①住宅ローンの金利引き下げがある。
性能の良い住宅には、フラット35の利用が可能です。
また金融機関によっては、住宅ローン引き下げを行ってくれる場合もあるようです。
②地震保険の割引がある。
耐震等級が上がるについて保険の割引があります。
耐震等級1で10%の割引。
耐震等級2で30%の割引。
耐震等級3で50%の割引。
③贈与税の税制特例がある。
住宅を購入する場合に、両親から資金援助を受けることをが「贈与」となります。
その贈与が一定以上の金額には税金がかかり、その税金を非課税にしてます。
詳しくは国土交通省のサイトへ。
3.住宅性能表示制度のデメリット
やはり良い話だけではありません。
続いて気になるデメリットを紹介していきます。
3-1.お金がかかる
やはり評価してもらうためにはお金がかかります。
住宅性能表示制度の取得には、相場として10~20万円。
しかし工務店によっては、50万円前後かかる場合もあるようです。
相場とかなり違うのはなぜかというと、検査項目によってはそれ相応の性能の住宅にするため、建築費用がかさんでしまう場合もあるからです。
申し込みをお願いする場合は、詳しい金額の詳細を聞く。
また自分たちが調べてほしい項目はどれなのかの確認が重要です。
3-2.住宅の自由度が下がる
住宅の性能を上げるということは、それだけ断熱・気密・その他もろもろ、制限が増えてしまいます。
【例】
・耐震性を上げるために柱を増やす。
・断熱性を上げるために断熱材を増す。
・気密性を上げるために樹脂サッシや開き窓にする。
そのため自分たちの好きなデザインや間取りが出来ない可能性が出てきてしまいます。
検査項目を増やせばよいという単純な話ではなく、お金、住宅の自由度などバランスを考え申し込む必要があるという訳です。
4.住宅性能表示制度の取得方法
最後に取得方法について紹介します。
検査してくれる機関にお願いするのですが、やはり新築と既存では違います。
4-1.新築時の取得方法
新築時の注意点は、建てる前から検査機関へ相談するということです。
新築時は建ってからでは遅く、建てる前から家づくりと検査機関への相談を同時進行しなくてはいけません。
そして評価をしてくれる機関が決まったら、相談や見積もりをし、ハウスメーカー側にも住宅性能評価をしたいと話しておけば、スムーズかと思います。
性能評価の流れやタイミングはどうかというと。
設計図が完成したタイミングで評価され→設計住宅性能評価書がもらえます。
その後施工段階や完成段階で審査・評価→建設住宅性能評価書がもらえます。
細かな評価・交付タイミングはこちらの国土交通省のサイトで確認してください。
4-2.既存時の取得方法
まずは検査してくれる機関に相談します。
そこで申込書類の確認や業務をお願いし、住宅に関する基本事項の確認を行います。
そして機関による書類等の確認が終了すれば、実際の住宅を立ち合い検査。
既存住宅の場合は、必須である現状把握の検査と個別で選択できる検査があります。
※ここで補修カ所が見当たれば、補修をやるかどうかの任意選択があるようです。
補修するのなら→再検査。
補修しないのなら→その状態で結果書類を作成。
検査結果の評価書の受け取りとなります。
詳しくは国土交通省のサイトを確認してください。
5.まとめ
今回住宅性能表示制度について詳しく紹介しました。
細かな部分の話は難しく、検査してくれる機関によっても若干違うかもしれません。
詳細は国土交通省のサイトや、各検査してくれる機関へ相談してください。
新築時は検査タイミングだけ注意して下さい。建てる前から同時進行です。
でも正直取得した方が良いのか?
用心するに越したことは無いとも思いますが、例え専門の第3者に定期的に審査してもらっても、それ以外の場所で何かないとも言い切れません。
完璧を求めるなら。
- 自分で建てる。
- 知り合いに建ててもらう。
- 四六時中建ててるのを監視する。
上記のようなことをしなくてはいけません。
だから信頼のできるハウスメーカーを選び信頼して建てるしかありません。
この辺の話はその人それぞれのさじ加減にもよりますが。
ただし!
- お金がある。
- ハウスメーカーを信用しきれない。
- 不安を少しでも解消したい。
- 住宅を資産価値としてしっかりと残したい。
このような場合しっかりとハウスメーカーにも話し、住宅性能表示制度を取得しても良いのではないでしょうか。
それぞれ自分達に必要かどうかを考えて選択してください。
最後にもう1つ。
住宅性能表示制度と似たようなもので、長期優良住宅というものがあります。
検査項目で被る部分があるため、どちらも取得するという手もあります。
手間とお金はかかりますが、住宅の評価としては最強ではないでしょうか。
よく考えて下さい。
その考えに考えた末、選択していけば、理想のマイホームにだんだんと近づいていくと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。